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矯正治療と吹奏楽

矯正装置ブラケットを装着した状態でも管楽器は演奏できます。
吹奏楽部イメージ

以下、British Orthodontic Societyより引用、翻訳(一部編集)

管楽器の演奏は可能

結論から言うと、矯正装置ブラケットを装着した状態でも管楽器は演奏できます。

しかしながら、管楽器の演奏という仕事は顔面、唇、舌の筋肉の強調した複合的な動きであり、習熟したプレイヤーはブラケットの装着が奏でた音に対する影響を瞬時に感じるでしょう。経験の浅いプレイヤーはそう感じないかもしれません。

演奏はできるが、影響は出ます。矯正治療にあたっては主治医と十分な話し合いが必要となります。

以下に、管楽器のプレイヤーがブラケットを装着している間に遭遇するであろう問題といくつかの対処法を示します。

矯正治療が演奏に与える影響

ほとんどの管楽器ミュージシャンが、数ヵ月以内に装着したブラケットに慣れるでしょう。さらに練習すれば練習するほど、より迅速に新しい環境に適応するでしょう。

クラリネットやサクソフォーンなどの木管楽器の演奏にはブラケットはあまり影響を及ぼしません。すぐに装置に慣れて、数週間のうちに通常の状態に戻るでしょう。

トランペットやトロンボーンなどの金管楽器の演奏には影響が出やすいです。ブラケット装着直後は、高い音を演奏する時に問題が生じる可能性が高いです。適応するにはおそらく数ヵ月かかるでしょう。

装置の装着はオーディションや発表会、試験の直前は避けた方が好ましいです。楽器の先生に相談して上記のようなイベントを避けた時期にブラケットの装着をすることをお勧めします。

矯正歯科医にご相談ください

ある種の矯正装置は通常のブラケットより楽器の演奏を困難にするものがあります。矯正治療が始まる前に必ず管楽器を演奏していることを矯正歯科医にお伝えください。

あなたにとって楽器の演奏がとても大切なことである場合、矯正治療開始前に前歯に部分的にブラケットを装着してブラケットの影響がどれくらいか調べることも可能です。矯正歯科医にご相談ください。

楽器を演奏する際にブラケットと唇、頬の摩擦により、傷ができたり痛かったりする場合はブラケットを一時的にカバーする製品(ワックスやプラスチック)がありますので矯正歯科医にご相談ください。

その他の問題

金管楽器のマウスピースが唇に押しつけられることで、唇の内側に傷ができ演奏中に痛みを生じる方がいます。これを解決する方法は、より大きいマウスピースを使うことで負荷を軽減できます。マウスピースを変えることができるかどうか音楽の先生に相談してください。

管楽器の演奏中、練習中の水分補給は水、またはお茶にしてください。フルーツドリンク、炭酸飲料、スポーツドリンク等、甘い飲み物はむし歯のリスクが高まります。

矯正治療に伴う抜歯が必要な方は抜歯後の治癒が生じるまで、演奏を控えた方が良いかもしれません。担当の歯科医師にご相談ください。

矯正治療が終了し、ブラケットを除去した後、装着時同様、環境の変化により以前と同じ演奏ができなくなる可能性があります。慣れるための努力と時間は、装着時とは、比較にならないくらい軽度で短いものでしょう。

基本的にブラケットを付けて管楽器の演奏はできます。しかしながら短期的なパフォーマンスの低下は避けられません。その克服は練習とモチベーションです。まずは、治療前に疑問や心配事があれば矯正歯科医にお伝えください。また、治療中に困ったことがあれば、その時もすぐ矯正歯科医にご相談ください。

矯正治療について
【治療内容】
スタンダードエッジワイズ法を用いて歯を動かし、歯並びや口元・咬み合わせを整えていきます。
【治療期間及び回数】
動的治療期間:約2~3年程度、月に1回の来院 
保定期間:約2年程度、4か月に1回の来院
【標準的な費用(自費)】
子どもの矯正:第Ⅰ期治療 約30~50万円、第Ⅱ期治療 約40~70万円
中高生・大人の矯正:約80~120万円
【リスク 副作用】
初めて装置を装着した時やワイヤー調整後は、噛むと痛みを感じたり、違和感を持つ場合があります。
矯正治療中は歯磨きしにくい部分ができるため、むし歯や歯周病になるリスクが高くなります。
歯を動かす際に、歯根吸収や歯肉退縮が起こる場合があります。
歯並びを整え、咬み合わせを改善するため、やむを得ず健康な歯を抜くことがあります。
リテーナー(保定装置)を使わずに放っておくと、治療前の状態に後戻りすることがあります。

※ 矯正歯科治療は公的健康保険の対象外の自由(自費)診療となります。

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