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開咬・上顎前突・叢生を含む症例

下顎を意図して反時計方向に回転させて治療した症例

患者情報

診断症例
開咬合・上突咬合(上顎前突)・叢生
初診時年齢
29歳11ヶ月
治療開始時年齢
30歳3ヶ月
動的治療期間
1年7ヶ月
主訴
口を閉じにくい

治療前と治療後の比較

治療前と治療後の比較

顔貌(治療前)

顔貌

顔貌(治療後)

治療後顔貌

この症例は開咬合、上突咬合(上顎前突)、叢生を含んだ症例です。
顔貌について、治療前は右側の口元が下がっていますが治療により口元は水平に近づいています。また口元も治療前と比べると引っ込んで美しくなっていることがわかると思います。この症例は、手術を伴わずに矯正の動的治療法だけで下顎を反時計方向に意図的に回転させて治療をしています。

口腔内(治療前)

口腔内

口腔内(治療後)

治療後口腔内

模型(治療前)

模型

模型(治療後)

治療後模型

治療方針

口腔内からは開咬、上顎の突出、上下ともに歯列が乱れており、叢生であることがわかります。上顎の左右にチタン製のミニプレートを埋入、上下左右の第一小臼歯の抜歯、上下左右の第三小臼歯の抜歯をして治療を行いました。ミニプレートを埋入することで上顎を固定源として下顎の咬合平面をコントロールしています。
この患者さんはパノラマX線写真と問診によって、事前に顎関節の吸収の既往が推測されたため、患者さんには吸収の既往が推測されることと、矯正治療に伴い顎関節症の症状がでる可能性があることを伝えた上で治療を開始しました。患者さんには頑固な舌を出す癖があったため、治療中に舌のトレーニングも行っています。
突出している上顎前歯の後退、下顎の大臼歯(奥歯)が咬み合うように治療を行い、1年7ヶ月で動的治療は終了しました。

保定(動的治療2年11ヵ月後)

保定口腔内

保定開始後2年11ヶ月の状態です。途中、第三子を出産された際に、上顎リテーナーを使用せず前歯部の配列に乱れが生じていますが、咬み合せの深さに変化は無く、安定した状態を維持しています。

初診時(29歳11ヶ月)

セファロ・パノラマ

セファロ・パノラマ

治療経過

3ヶ月後にSAS(チタン製のミニプレート)を埋入。上顎第二大臼歯にバンドを装着。上顎犬歯とSAS間にパワーチェーン装着。
4ヶ月後に上顎第二大臼歯にバンドを装着。SASから下顎前歯へ3級ゴムを装着し下顎の咬合平面のコントロールを測りました。
8ヶ月で上顎に0.016インチ(0.40ミリ)×0.022インチ(0.55ミリ)のstainless steel wire(ステンレススチールワイヤー以降SS wire)を装着。
11ヶ月で上顎に0.018インチ(0.45ミリ)×0.025インチ(0.63ミリ)のSS wireのアイディアルアーチを装着。
15ヶ月から2級ゴムとU&Dゴムを使用。
18ヶ月に下顎アイディアルアーチ装着。
20ヶ月でマルチブラケット装置を撤去し、保定用のリテーナーを装着しました。上顎は取り外し式のベッグタイプ、下顎は歯の裏側に接着材で装着するタイプの5-5FSWリテーナーを装着。
顎間ゴムは3級ゴムを6ヶ月、U&Dゴムを3ヶ月、2級U&Dゴムを4ヶ月使用しています。
患者さんは矯正治療の15ヶ月目に第二子を出産されました。

開始時:上下にマルチブラケット装置を装着

口腔内経過資料

1ヶ月

口腔内経過資料

3ヶ月

口腔内経過資料

4ヶ月

口腔内経過資料

5ヶ月

口腔内経過資料

6ヶ月

口腔内経過資料

7ヶ月

口腔内経過資料

8ヶ月:上顎に0.016インチ(0.40ミリ)×0.022インチ(0.55ミリ)SS wireを装着

口腔内経過資料

9ヶ月

口腔内経過資料

11ヶ月:上顎に0.018インチ(0.45ミリ)×0.025インチ(0.63ミリ)SS wireのアイディアルアーチを装着

口腔内経過資料

14ヶ月

口腔内経過資料

15ヶ月

口腔内経過資料

16ヶ月

口腔内経過資料

17ヶ月

口腔内経過資料

18ヶ月:下顎アイディアルアーチ装着

口腔内経過資料

動的治療終了(31歳11ヶ月)

セファロ・パノラマ

治療後セファロ・パノラマ

検証・治療前後の比較(セファロの重ね合わせ)

セファロの重ね合わせ

(左)治療前後のS-SNでの重ね合わせ(黒線は29歳11ヶ月、破線は31歳11ヶ月)
(右)治療前後の上下顎骨および軟組織の重ね合わせ(黒線は29歳11ヶ月、破線は31歳11ヶ月)

この症例の治療期間:1年7ヶ月
通院回数:月1回程度の通院
標準的な費用の目安:65~95万円(税別)
※別途、初診相談料5千円、検査診断料5万円

【副作用・リスク】
歯を動かす際に歯根吸収や歯肉退縮が起こる場合があります
矯正治療中は歯磨きしにくい部分ができるためむし歯や歯周病になるリスクが高くなります。
矯正治療は基本的に保険適用外となります。
外科手術を伴う顎変形症や厚生労働大臣が定める先天性疾患に起因する咬合異常の場合は保険適用となります。

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