2008年10月アーカイブ

学校歯科保険研究大会

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先週の(木) (金) とパシフィコ横浜で開催された学校歯科保健研究大会に参加してきました。今回は神奈川県での開催と言うことで、スタッフとしてお手伝いしてきました。木曜日に国立大ホールの誘導係をしてきました。立っている時間が長く疲れました。また、朝7時45分にパシフィコ集合でしたので早起きでした。ま、何にしろ運営側はつらいですね。私は相模原市歯科医師会の学校歯科保健委員会に属していますので、お手伝いはして当然の立場なのですが、委員会とは関係のない先生方も多くスタッフとしてお手伝いされていました。いや、頭が下がります。

黒のスタッフジャンパーを着て休憩時間中にポスター発表を見学しているとそこには中山で開業している新潟大学矯正科後輩の相原先生がいるではありませんか!第一発表者で堂々と質疑応答をされておりました。かれは学校歯科保健の委員会にも属しておらず、さらには学校歯科医でもないのに、発表しておられました。いや!頭が下がります。

Adventures at tide pools

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問題はこの「親密圏」に弱者の入る余地はあるのかということである。

http://blog.tatsuru.com/2008/10/15_1715.php

目から鱗 クラウンダウン法

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昨日は木曜日、休診日でした。早朝から近所の佃先生の車に乗って逗子までお出かけです。与五沢先生のお宅のガレージの掃除にいってきました。今月の末に与五沢文夫先生の講習会が逗子で行われます。その会場となる。ガレージのお掃除をしてきました。なかなかきれいになりました。(かなり自己満足です。わたしもインストラクターとしてお手伝いさせていただきます。受講生の皆さんよろしくお願いします。)お昼は小坪漁港近くの「ゆうき食堂」で刺身二点盛り定食。もどりがつおと鰺、かなり美味でした。与五沢先生ごちそうさまでした。学生時代に毎年4月を過ごした葉山逗子鎌倉界隈にいってちょっと昔を思い出しました。写真は公園からみえる逗子マリーナですね。

相模原に帰ってきまして夕方からは相模原デンティストクラブの講演会におじゃましました。淵野辺本町の藁科先生にお誘いいただき参加させていただきました。大変勉強になりました。会長の奥森先生ありがとうございました。

昨日の演者は大和市中央林間でご開業の寺内吉継先生。エンド(根管治療)の専門医です。日大歯学部、医科歯科大学院を経て、アメリカで勉強された先生です。アメリカで行われている標準の根管治療について丁寧に講義をしていただきました。一般的に日本の大学で教育されている方法は「ステップパック法と側方加圧根充」ですが、アメリカでは「クラウンダウン法、垂直加圧根充200度に熱したポイントでバクテリアを死滅させながら」が一般的だそうです。いままでクラウンダウン法を知りませんでした。イヤー不勉強でした。それから、fistelと言う言葉も使わなくなったと教えていただきました。いまは、Sinus tract.

クラウンダウン法の最大の利点は根管上部から形成するので、尖通するまえにある程度、感染歯質を除去することができ、根尖孔から感染した歯質を押し出す可能性が低く、治療が原因となり痛みが増すフレアーアップの可能性が低いことだそうです。その他、様々な面でステップバックよりクラウンダウン法のほうが利があり、エビデンスもしっかりしていると感じました。

あと、覚えておかなければいけないことは、Nitiファイルはラジアルラウンドのついたファイルを使うべし。MTAは高いけど有用です。とくにパーホレーションの閉鎖にとてもよい。グレーMTAが一番です。

そんなところでしょうか。

さて、懇親会にもおじゃまして、アメリカでいつぐらいからクラウンダウン法の教育がこなわれているのか寺内先生に伺いました。1986年頃からだそうです。なななんと。私がまだ学生だったころからされていたとは・・・・・もう一つ、そんな良い方法であれば日本の大学でもどこかの大学で教育されていないのか?と聞きましたら、ないとのこと。医科歯科の先生が大学で教育するにはお金が係りすぎるからできない。とおっしゃっていたとお話ししていただきました。うーん、良い方法であれば、ステップバック法とクラウンダウン法と並列で教えて選択できる様にしてくれても良いような気がします。保険でペイしないから教えられないみたいな話もでたとのことですが、私が学生の頃から保険ではペイしない個歯トレーを用いた印象(てまがかかるのよ)や、保険導入されていないメタルボンドクラウンなどの教育も行われていました。そのことを考えると、保険がとか、お金がないとは別に何か理由があると思います。根管治療に関わる大学教授はステップバック法を教え続けるのであれば、それがクラウンダウン法に匹敵する良い方法であることのエビデンスを積極的に作っていくべきだと思います。そうでなければ、クラウンダウン法が標準治療となるように関係各方面に働きかける活動が必要ではないでしょうか。どちらもしないのだとしたら。早急に舞台からは降りていただく必要があるのではないかと一人妄想を膨らませている次第です。あながち間違っていないのでは。みなさんはどー思いますか。

ここち良い疲労

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10月1日は日本矯正歯科協会の矯正歯科専門医の認定試験の審査にアルカディア市ヶ谷にいってきました。朝8時に集合、夕方4時30分までの長丁場でした。集中して症例を審査するのでエネルギーをかなり消費します。ただ、申請している先生方の患者さんに対する思いや、歯科矯正臨床に対する真剣さが資料から「ヒシヒシ」と伝わってきます。エネルギーは消費しましたが心地よい疲労でした。それにしても、審査を受ける先生方の真剣さには頭が下がります。また、運営を担う先生方もご苦労も大変なものです。審査を行う側としては審査だけに集中できるので大変ありがたかったです。

朝の挨拶で審査委員長である与五沢先生が大切なことをお話しされました。

「歯科矯正を生業としている先生方の仕事を審査することはつらい仕事である。できたらこんなことはしたくないしするべきではない。しかしながら、歯科矯正臨床を取り巻く社会状況から認定審査を行わないと、患者さんにより不利益が生じる状況となってしまった。このような状況は異常である。」

「このような異常な状況を生み出してきた過去を反省し、歯科矯正臨床を担う人たちがプライドをを持って嬉々として仕事ができる環境を作り出すための一助として、審査という仕事を行っている。」

もっと深い、言い回しであったと思います。もしかしたら、私の理解が不足しているかもしれません。

専門医制度は誰のための制度であるか。患者さんのための制度である。と言う原則を忘れずに審査を行って行きたいと思います。


さて、当日の審査は日本矯正歯科学会、成人矯正歯科学会の先生方が視察にお見えになっていました。朝早くから、終了まで熱心にオブザーバーとして見学されていました。受験者の面接もすべて視察されていました。ありがとうございました。

また、オクネットの奥村 勝 さんが取材にお見えになりました。しばらくするとデンタルオピニオンという新聞に記事が掲載されるかも。


審査終了後は審査委員、運営の先生方とビールで打ち上げ。アルカディア市ヶ谷の2階のレストランからお堀を眺めながら飲むビールはおいしいですよ。特に桜の季節は最高です。


そんなことで一夜あけた10月2日は成人矯正歯科学会の専門医認定審査の視察です。福島の樋口先生、愛媛の和島先生と赤羽に向かって出発です。東京は思いの外広く、認定試験会場の赤羽西6丁目の学術社まで小一時間かかりました。学術社前で日矯の沢先生、田中先生に早速ご挨拶。当日は1名の審査が行われました。3団体で専門医制度の懇談会をしているので今年は専門医の審査について広く広報しなかったそうで申請者は少ないとのこと。申請者の症例を拝見させていただき、成人矯正歯科学会の専門医制度、認定医制度についてご説明していただきました。その後、三団体で質疑応答。成人矯正歯科学会の専門医制度では移行措置とはいえ書類審査だけで専門医になることができ、またその数が多すぎることが問題であるという意見がでました。我々もその意見はもっともであると同意しました。学術社の皆様、お仕事中おじゃましました。ありがとうございました。

アルカディア市ヶ谷にかえって、各員会で視察の報告を終えこの日の仕事は終了。

お堀を見ながらビールを飲んで、さようなら。

でも、その後もう一仕事ありました。

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