目から鱗 クラウンダウン法

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昨日は木曜日、休診日でした。早朝から近所の佃先生の車に乗って逗子までお出かけです。与五沢先生のお宅のガレージの掃除にいってきました。今月の末に与五沢文夫先生の講習会が逗子で行われます。その会場となる。ガレージのお掃除をしてきました。なかなかきれいになりました。(かなり自己満足です。わたしもインストラクターとしてお手伝いさせていただきます。受講生の皆さんよろしくお願いします。)お昼は小坪漁港近くの「ゆうき食堂」で刺身二点盛り定食。もどりがつおと鰺、かなり美味でした。与五沢先生ごちそうさまでした。学生時代に毎年4月を過ごした葉山逗子鎌倉界隈にいってちょっと昔を思い出しました。写真は公園からみえる逗子マリーナですね。

相模原に帰ってきまして夕方からは相模原デンティストクラブの講演会におじゃましました。淵野辺本町の藁科先生にお誘いいただき参加させていただきました。大変勉強になりました。会長の奥森先生ありがとうございました。

昨日の演者は大和市中央林間でご開業の寺内吉継先生。エンド(根管治療)の専門医です。日大歯学部、医科歯科大学院を経て、アメリカで勉強された先生です。アメリカで行われている標準の根管治療について丁寧に講義をしていただきました。一般的に日本の大学で教育されている方法は「ステップパック法と側方加圧根充」ですが、アメリカでは「クラウンダウン法、垂直加圧根充200度に熱したポイントでバクテリアを死滅させながら」が一般的だそうです。いままでクラウンダウン法を知りませんでした。イヤー不勉強でした。それから、fistelと言う言葉も使わなくなったと教えていただきました。いまは、Sinus tract.

クラウンダウン法の最大の利点は根管上部から形成するので、尖通するまえにある程度、感染歯質を除去することができ、根尖孔から感染した歯質を押し出す可能性が低く、治療が原因となり痛みが増すフレアーアップの可能性が低いことだそうです。その他、様々な面でステップバックよりクラウンダウン法のほうが利があり、エビデンスもしっかりしていると感じました。

あと、覚えておかなければいけないことは、Nitiファイルはラジアルラウンドのついたファイルを使うべし。MTAは高いけど有用です。とくにパーホレーションの閉鎖にとてもよい。グレーMTAが一番です。

そんなところでしょうか。

さて、懇親会にもおじゃまして、アメリカでいつぐらいからクラウンダウン法の教育がこなわれているのか寺内先生に伺いました。1986年頃からだそうです。なななんと。私がまだ学生だったころからされていたとは・・・・・もう一つ、そんな良い方法であれば日本の大学でもどこかの大学で教育されていないのか?と聞きましたら、ないとのこと。医科歯科の先生が大学で教育するにはお金が係りすぎるからできない。とおっしゃっていたとお話ししていただきました。うーん、良い方法であれば、ステップバック法とクラウンダウン法と並列で教えて選択できる様にしてくれても良いような気がします。保険でペイしないから教えられないみたいな話もでたとのことですが、私が学生の頃から保険ではペイしない個歯トレーを用いた印象(てまがかかるのよ)や、保険導入されていないメタルボンドクラウンなどの教育も行われていました。そのことを考えると、保険がとか、お金がないとは別に何か理由があると思います。根管治療に関わる大学教授はステップバック法を教え続けるのであれば、それがクラウンダウン法に匹敵する良い方法であることのエビデンスを積極的に作っていくべきだと思います。そうでなければ、クラウンダウン法が標準治療となるように関係各方面に働きかける活動が必要ではないでしょうか。どちらもしないのだとしたら。早急に舞台からは降りていただく必要があるのではないかと一人妄想を膨らませている次第です。あながち間違っていないのでは。みなさんはどー思いますか。

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このページは、星歯科矯正が2008年10月10日 15:25に書いたブログ記事です。

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